ツナ缶攻防戦。
ツナ缶って、とっても便利。
うちには常備してあります。
あと一品、って時に助かる。
マヨネーズとわさびを混ぜるだけでも
ご飯にも酒にも合うんだなこれが。
そんなツナ缶、
困ったことが1つだけある。
愛猫るん君の大好物、
猫缶に本気でそっくりなんだ。
猫飼いさんならご存知でありましょう、猫缶。
見た目も匂いもよく似てる。
ふつうにおかずで食べられるんじゃね?
って思っちゃうくらいよく似てる。
開け方もおんなじだからなお困る。
蓋に取っ手がついていて
パッカンって片手で開けられる仕組み、
あれはとっても便利だけども
るん君ってばあの音を覚えてしまっているのだよ。
ご飯支度をしている最中、
ツナ缶を開けて
ふと見ると
勘違い猫がうにゃうにゃしてる。
ちがうんだこれはキミのじゃないんだ!
猫缶は我が家では特別なおやつ、
そうそう簡単にはあげらんない、
って尻尾を立ててスリスリするなっ
お腹を見せてうにゃうにゃするなあっ
「なんでくれないの?」って
切なげな目でこっちを見るなああっっ!!
そんな目で見るなようう。
毎回これでは心が折れる。
そして考えた解決策。
うちには狭い納戸があって、
荷物置き場として使ってる。
そこにツナ缶持って入り込み、
なんとかドアを閉めてパッカン。
これなら音は聞こえないらしい。
人1人がようやく立てるスペースで
荷物色々に囲まれながら
パッカンしている自分を冷静に考えてみると
なぜ私はこんな所でこんな行為をしておるのだ。
となんだか情けない気分になります。
でもツナ缶使いたいし、
るん君に勘違いさせちゃかわいそうだし、
人間の尊厳って何?
と根源的な疑問を感じながらも
ツナ缶片手に納戸に閉じこもる日々です。
…しかし最近、納戸から出ると
疑わしげな目でるん君がじーっと見ていたりする。
ツナ缶を背中に隠しながら
そーっと出てくるのであるが、
この秘密が彼にバレる日もきっと近い。
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